演劇ワークショップ「ヤリガイ」
どうも、もんたです。
台風です。風です。うちのベランダにある洗濯機のカバーが吹き飛ばされました。
今は涼しいですが、この涼しさすらも台風は去り際に盗み去ってしまいます。
皆さん、熱中症にはお氣をつけて。
さて、先日ですね、わたくし、とある演劇ワークショップに参加して参りました。
タイトルにも書いたのですが、
「玉置玲央のヤリガイ」
こちらのワークショップです。
どういういきさつで参加したかというと、
日本映画「教誨師」
これを見たときに、玉置さんのお芝居を見て、
これはすごい...、と感動させられまして。
それで、ツイッターを探すと、ワークショップをやっているじゃないか!となり。笑
今回で、4回目?の参加でした。
ここでは、どんな内容のものを行ったか、またその実感、をシェアできたらな、と思います。
皆さんの参考になれば幸いです。
写真は、掲載を控えさせていただきますm(__)m
ヤリガイ42の内容
- リスと大木と嵐
- アナザーフェイス
- ライン作り
- あくしゅくしゅ
- 創作ダンス
この内容を5時間に渡ってやります。
長!と思われるかも知れません。ぼくも最初見てそう思いました。笑
しかし、いざやると、本当にあっという間に過ぎてしまうんですよ。
まるで楽しかったこどもの時のよう。青春がこの瞬間に詰まってました。スタンドバイミーです。
...本題に入りましょう。
1.リスと大木と嵐
アップです。
3人組を作って、2人で大木、その間にリスが入る形を作ります。
それを何グループか作り、一人が余ります。
その余りの人が「鬼」?となり、
「リス」「大木」「嵐」
のどれかを叫びます。
リスならリスの人が、大木なら大木の人が移動して別の人と同じように形を作ります。
一番身近な遊びで、「フルーツバスケット」のようなものです。
嵐!と叫ばれると、全員解体して、一から作り直します。フルーツバスケット!って叫ばれると全員移動するのと同じですね。
このゲームは、視野が狭くなりがちなので、焦らずいかに視野を広げて見るか、がポイントな氣がします。
2.アナザーフェイス
次はアナザーフェイス。
と、その前に、全員で円になって、それぞれの名前を呼び、名前を覚えるゲームをしました。
一人が一人を指しながら、名前を呼びます。名前が合っていれば、その人の元へ歩いていきます。
指された人は、次の人を指します。歩きます。を繰り返します。
この時に注意するのは、歩いていって相手が指名し終えるまでにたどり着かないようにすること、です。
ほとんどが初対面なので、名前を間違えることがあり、ここでは本人の名前でしていますが、
実際、お芝居は全くの別人として名前を与えられるので、名前を覚える練習にもなります。
声を出すのにももってこいです。
名前を呼ぶ時に、相手に届かなきゃ意味がありません。
何より、その人は〇〇って名前なんだよ、というアナウンスを周りにしてあげることが大切だと、玉置さんはいっていました。
芝居を見るお客さんに届かないと、その芝居は自己満足で終わってしまいます。
また、たどり着かないようにすること、の説明の時に、
「目的を達成しないでください」
と言われます。
この「目的を達成しない」ということは、お芝居をする上でけっこう大切なことです。
想像してみてください。
自分の夢が目の前にあります。絶対に叶えたい夢です。
金銀財宝でもロトの当たりクジでもかまいません。笑
それを掴みにいきます。目の前の大きな川、大男、吹雪...何でもいいですが、障害を突破しなければなりません。
どうでしょう、絶対にクリアしてやろうという氣になりませんか?
この、「達成したいけど出来ない目的」
これを設定するだけで、相当その目的に対するエネルギーが生まれます。
そのエネルギーを感情に乗せると、言葉にしなくても感情が伝わってくれます。雰囲気、てやつですかね。
長くなりました、アナザーフェイスでしたね。笑
アナザーフェイスは、さっきの名前を覚えるゲームの応用番です。
指名する動きは同じで、歩かずその場にとどまります。
しかし、名前を呼ぶのは、
「指した人以外の人の名前」
だからアナザーフェイスなんですね。
そして名前を呼ばれた人は返事をする。
続け方は、呼ばれた人ではなく体で指された人から次の動作に移ります。
これ、響きよりもいくらか難しいです。
名前をいつ呼ばれてもいいように聞いていないといけないし、
指した人の目を見ながらその人の名前でなく覚えたての別の人の名前を言わなきゃいけない。笑
ただ、言い方を変えれば、その人の名前以外なら誰の名前でもいい、てことです。すごい楽。
このゲームの目的は、
人は常にそのことを考えながら行動していない
ということです。
どういうことかと言うと、
ご飯を食べながら、「おれは飯を食っている...」て考えている人はなかなかいないですよね?笑
セリフも同じで、裏には別の想いがありつつその言葉を発したりする訳です。
目の前のものに引っ張られすぎないこと、とも言えるかも知れませんね。大事ですこれ。
3.ライン作り
はい、このゲーム、鬼畜です。笑
ものすごく頭を回転させます。
まず、円形のまま、名前を覚えるゲームのように指を指さずに名前だけを呼んでいきます。
その時に、一度名前を呼んだ人は呼ばず、別の人を呼びます。
これを繰り返し、最後の人まで名前を呼び終えたら、最後に呼ばれた人が最初の人の名前を呼びます。
A→B→C...→A
これで一つの線ができました。
これをループさせます。
この誰に呼ばれて、誰を呼んだか、を覚えておきます。
次に、別のラインを作ります。
ここでは、指パッチンでラインを作りました。
音だけじゃわからないので、ちゃんと相手が気付くまで、目が合ってから指パッチンすること。
これで2つ目。
そして3つ目、今度はボール(柔らかい小さなもの)でラインを作ります。
相手にとりやすいように投げてやるといいですね。
投げ方はなんでもいいです。転がしてもなんでも。
最後に4つ目、移動します。名前当てゲームの感覚です。
はい、察しがいい人はもうわかると思いますが、これらを同時に回します。笑
どんな感覚になるのか、それはやってみてのお楽しみですね。
僕は、頭がアツいアツい。
大切なことは、
相手にわかるように伝える、順番に気づいていない人にはわかるようにアピールしてあげることです。
お芝居は、複数のことを同時進行させます。
特に演出が加わると、
このセリフを言うときにこの動きをして、感情も乗らないと棒読みになってしまうので相手を見て感情を乗せてセリフを言わなきゃなりません。
ここにもしアドリブが入ってきたらそのアドリブに合わせた動きも必要です。
何よりセリフは、基本的には一字一句間違わずに覚えておかなければなりません。
案外、役者さんは簡単に見えて頭を使っています。笑
4.あくしゅくしゅ
はい、ウィンクキラーの握手番です。
最近だと、人狼ゲームですね。
部屋の中を歩き回り、みんながみんなと握手をしていきます。
鬼は、普通握手をする時に一回力を入れるところを、握手をした時に2回力を入れます。
握手を2回された人は、5歩、歩いてから倒れます。
そうしないと、すぐ倒れられてばれちゃいますから笑
このゲーム、純粋に楽しいし、演技をすると鬼のばれにくさが増します。
誰かが倒れた時に、呆気にとられている、一緒に驚いている。
隣で一緒に驚いているのが殺人鬼の可能性があるわけです。笑
女の子同士で、誰かが倒れた時に肩に飛び付いている人がいました。その人は鬼でした。
飛び付かれた方は、その反応を見て鬼と疑うことを忘れますよね?
自分の本性を二重に三重に隠すこと、演技に求められることだと思います。
お腹が空いたからといって、舞台上でお腹すいた~という訳にはいきませんからね。笑
殺人鬼の役だとして、一般人に紛れ込む。
でも、ただ一般人役として入ると所謂サイコパスなところが出なくて面白くない。
そういう節をちょっとだけちらつかせたりできると、一層面白くなるんじゃないでしょうか?
5.創作ダンス
そのまんまです。笑
ダンスを作るんですが、チームで作ります。
今回は5人1組で作りました。
それぞれが、日常で行っている動きを1つずつ提案し、組み合わせて作っていく。
最後には、それぞれのチームが皆の前でできたものを披露します。
これは、体で表現することでどれだけ感動を与えられるか、といったところでしょうか。
やはり役者は、体全てを使って表現しているので、その人が何をしているかをより正確に伝えることが大切です。
あとは、合わせる、相手の動きを頭頂から爪先までしっかり見る。
集団で躍りを見せる時、完全にぴったり同じ動きができていると、迫力は増します。
ミュージカルや、軍隊の行進なんかもすごいですよね。
演じるというのは、時に何かのものまねだったり、特定の人や動物を参考にします。
その時に動きを取り入れることができると、それは強い武器になります。
今回の創作で何が一番感動したかというと、創作する時の連帯感です。
一人がアイディアを出して、また別の人がそのアイディアに更に工夫をくわえたり、別々のアイディアを組み合わせてみたり...
この時の、
1つのものをどうしたらより面白くできるかを、楽しみつつ、かつお互いを尊重しつつ作り上げていく、
この感覚がもの凄く楽しく、終わったあとはお互い笑顔で握手、握手。
一人が意見を押し通そうとしても、逆に誰かが他に任せきりでも生まれなかった感覚だとおもいます。
ここに、お芝居の楽しさってのは凝縮されていたと思います。
誰かを楽しませる為に、自分達も楽しむ。
当然、感情のやり取りをするのも面白いです。
1つの作品を、老若男女問わず、全員で創造する。
まさしく演劇です。
長々と書いて参りましたが、以上で今回のワークショップについては終わりです。
玉置さんが一番このワークショップをする上で大切にしていたことは、思いやりだと感じました。
作り物であるとはいえ、人と人とのコミュニケーションなくして出来ないのがお芝居。
そこに思いやりがなくなってしまったら、言葉と言葉の殴りあいが始まります。ドッジボールです。
見ている側は面白くないと感じるでしょうし、もちろん演じる方もつまらないでしょう。
何より、思いやりにあふれる人生って、とってもステキじゃないですか?笑
僕は自分も相手も、笑顔でいれる空間を常に作り続けたいですね。
てなわけで、みなさんも、興味がでたら、お芝居してみませんか?ちょっとしたことからできちゃいますよ!
今回の内容が、演技に携わる人でもそうでない人でも、なにか引っ掛かるものがあればいいなと。
それでは、また今度👏
皆さんに笑顔が届きますように。
もんた
#演劇 #役者 #ワークショップ #ヤリガイ
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